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熊谷朋哉/KUMAGAI TOmoya
SLOGAN

1974年福島県生まれ。編集者/プロデューサー/音楽評論家。1997年、大学卒業と同時に就職のつもりでパンクバンドとして活動開始、人生を大きく廻り道する。1999年、バンドメンバーとプロダクション(株)スローガンを設立。音楽や美術に関する文章を書きつつ、書籍の編集、広告プロデュース/ディレクション等に幅広く携わる。編著書に『YMO × SUKITA』『密室ミステリの迷宮』『デヴィッド・ボウイ・アーカイヴ』など多数。株式会社スローガン代表取締役。
http://www.slogan.co.jp

月別アーカイブ: 2月 2012

パンクさんよ胸を張れ

お寒うございます。パンクさんの私にもいろいろ人生の転機が訪れてしまい、お久しぶりになってしまいました。皆様はお元気でいらっしゃいますでしょうか。

実はここしばらく、たくさんの方々とお会いしていたのですが、つくづく、パンクさんというものは本当に正しい生き方だなと思わされております(久々でそれかよというツッコミ、大歓迎です笑)。

あるブランドについて限りない敬意を語りつつ、「でも、ぼくはあそこの服は着られない。ちょっと、ぼくではないかなという感じがあってね」とさりげなく語る方がいらっしゃいました。このようなことをなんの衒いもなく言いきることに宿る「パンクさん」ぶり、伝わりますでしょうか。かっこいい。感動しました。

「写真というもので、世界の真理といいますか──いや、真理ということばは本当に簡単に使えるようなものではなくてとても恥ずかしいのですが──なにか、この世に生まれてきたことの喜びや楽しさを、ちょっとずつ見つけようと思っていて、それがもしかしたら、自分の写真の意義みたいなものになればいいなと思っています」と語る写真家さんもいらっしゃいました。ものすごく大きくて大切なことを、このように簡単な文章で語ることができることに宿る「パンクさん」ぶり、伝わりますでしょうか。素直でのびやかで、美しい。感動しました。

パリとブリュッセルの地でひとり美術界に爪を立て、「ほんとうに現状はひどいものです」という慨嘆を繰り返しながら、人と笑って、美しいものと楽しいものを共有することにどこまでも積極的だった老シュルレアリスト。21世紀を迎えてひとり客死した彼の面影に「パンクさん」を見いだすことは……たぶん可能です。

パンクさんはなにを守り、だれと、なにを共有し、なにとともに心中するのか。もちろん私にもまだ答えは出せていません。しかし時折かなわないなと思わされる方々とお会いするたびに、その方にパンクさんを見いだしてしまう私です。

なかなかパンクさんの定義はむずかしい。答えが見つかる前ではありますが、ともあれ胸を張って生きている人は美しい。それだけをまずはここで言っておこうと思います。

そうだ、そろそろジョー・ストラマーのエピソードを語らねば。次回にぜひ。

 


カテゴリー: パンクさん |